「派遣型CRA」キャリアの走破地図|CRAmap
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外資系CROと内資系CROの違い

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目次INDEX

CRA(臨床開発モニター)は、製薬業界や医療分野において、治験の進行状況をモニタリングし、規制やプロトコルの順守を確認する重要な役割を担っています。その働き方やキャリアパスは、在籍する企業が外資系か内資系かによって大きく異なります。外資系の企業文化や業務スタイルはグローバル市場を意識した効率重視の姿勢が強く、内資系の企業とは違った働き方が求められる場合も多いからです。

ここでは、外資系と内資系それぞれのCRAの特徴やキャリアの違いについて解説し、自身に合ったキャリアパスを見つけるためのヒントをお伝えします。

外資系CROと
内資系CROの働き方

まず、外資系と内資系の企業文化と経営方針の違いが、CRAとしての働き方に大きく影響します。

外資系CROの働き方

一般的に外資系企業では、効率と結果を重視する企業文化が根付いており、CRAとして個人の裁量が大きいのが特徴です。業務の進行管理やスケジュール調整を自身で行い、成果に応じた評価が得られる仕組みが整っています。外資系のCRAであれば、目標を達成するために自身でスケジュールを管理し、プロジェクトに対する相応の責任を持たなければなりません。成果を上げれば昇進やボーナスといったインセンティブが与えられるなど、評価が明確なためモチベーションが高まりやすい環境だといえるでしょう。

また、当然ながら外資系企業は外国籍のスタッフも多く、多様な価値観が共存する職場環境です。加えて国際的な基準に基づく業務が多いため、英語でのコミュニケーション能力が必要不可欠となるでしょう。そして、グローバルプロジェクトに携わる際には海外の治験施設や医療機関との連携も必要になるため、国際的なマインドセットや文化への適応能力がCRAにとって重要なスキルといえます。

内資系CROの働き方

一方、内資系企業は日本国内の市場ニーズに特化し、主に国内治験を担当する環境が整っています。また、スタッフには安定した職場環境が提供されることが多く、長期的なキャリア形成を目指す人に向いています。内資系のCRAであれば、国内の医療施設や製薬企業との関係を築き、主に国内の治験をサポートすることになるでしょう。長期的なキャリアを見据えつつ、組織内で安定したポジションを築いていけるため、日本の労働文化に沿った働き方を希望する人に向いています。

また、内資系企業の多くは福利厚生が充実しており、特に近年はワークライフバランスを重視する傾向にあります。育児や介護を仕事と両立しやすく、定時退社や積極的な有給休暇の取得も推奨されているケースが多いようです。家族との時間や私生活の充実を大切にする人にとって、これらは非常に魅力的なポイントになるはずです。

外資系CROと
内資系CROの業務の特徴

次に、外資系CROと内資系CROの業務の特徴を見ていきましょう。

外資系CROの業務の特徴

仕事のイメージ

外資系のCRAは、国際共同治験に携わる機会が多く、日本国内だけでなく海外の治験施設でもモニタリングを行います。具体的には、ICH-GCP(国際的な治験実施基準)に基づき、データの信頼性や治験プロセスの一貫性を確認する役割を担います。具体的にはICH-GCP(国際会議基準に基づく治験の実施)に基づき、治験データの一貫性と信頼性を確保する責任を担います。国際基準での治験には厳格なプロトコルがあり、迅速かつ正確なモニタリングが求められます。

実際の業務においては、異文化環境でのコミュニケーションや海外の関係者とのやり取りが日常的に発生するため、柔軟な対応力と異文化理解が欠かせません。業務報告書や会議も英語が基本となるため、高い英語力も必要です。そのような環境の中で、外資系CROはグローバルな視点とスキルを身につけられるので、キャリアの選択肢も広がっていくでしょう。

内資系CROの業務の特徴

内資系CROは、日本国内の治験を主に担当し、日本の規制(GCP省令)や医療制度に基づいたモニタリング業務を行います。具体的には、治験施設での進捗確認、データ収集の適正性の確認、医師や治験コーディネーター(CRC)との調整が中心です。具体的には、国内の治験施設でのモニタリングをはじめ、医師や製薬企業との調整、規制当局との連絡業務などが挙げられます。また、治験の進捗管理や書類整備、データの確認作業も重要な仕事です。

総じて内資系企業はチームで協力しながらプロジェクトを進めていく文化が強く、組織全体の和を重視する傾向にあります。そのような背景も相まって、外資系と比べるとスタッフ一人ひとりの業務負担が分散されやすく、安定した環境の中でスキルを磨いていけます。

業務マニュアルや研修体制も整っていることが多いため、経験の浅いCRAでも成長しやすい環境だといえるでしょう。

外資系CROと
内資系CROのキャリアパス

最後に、外資系CROと内資系CROのキャリアパスの違いを考察してみます。

外資系CROのキャリアパス

外資系CROは、グローバルなスキルや国際共同治験での経験が高く評価されるため、キャリアパスの選択肢が広いのが特徴です。具体的には、プロジェクトマネージャーやリージョナルマネージャー、グローバルマネージャーなどの管理職への昇進が期待できるほか、他の外資系製薬企業やCROへの転職も視野に入れられます。一般的にはCRAとして経験を積んだ後、プロジェクトマネージャーリージョナルマネージャー、さらにはグローバルマネージャーとキャリアアップを目指していきます。プロジェクトの成果に応じて早期に昇進できるケースも多く、そうなれば業界内で高い市場価値を確立できます。

加えて、外資系企業では他のグローバル企業や多国籍の製薬企業への転職も視野に入れることができるため、国際的なネットワークも広がっていきます。外資系企業での経験は海外でも高く評価されることが多く、国外でのキャリア形成も可能です。海外の多様な文化に触れながら国際的なスキルを磨いていきたい人には、外資系CROとしてのキャリアパスが魅力的に見えるでしょう。

内資系CROのキャリアパス

一方、内資系CROのキャリアパスは、企業内でのポジションを固めつつ長期的な安定を目指していく方向性が一般的です。CRAとしての経験を積む中で、プロジェクトマネージャー品質管理部門薬事部門など、企業内での異動も可能です。

内資系企業は安定した昇進制度が構築されていることが多く、特定分野での専門知識を蓄積しながらスペシャリストとしてのキャリアを築くことも期待できます。

また、前述のとおり内資系は育児や介護などの家庭の事情と両立しやすい働き方ができる点も魅力です。定時帰宅が推奨されている企業であれば、ワークライフバランスを保ちながらキャリアを築きたい人にとって適した職場になります。社内異動も比較的容易なため、ライフステージに応じた働き方を選択しながら長期的なキャリア設計も可能です。

summary
編集チームより

外資系CROと内資系CROには、企業文化や働き方、キャリアの選択肢において明確な違いがあります。

外資系CROは、国際基準に基づく効率重視の業務を通じてグローバルな経験を積むことが可能で、キャリアアップや転職の機会も豊富です。一方、内資系CROは国内の医療市場に特化した業務に携わることで、安定的かつ長期的なキャリア形成を目指しやすい環境です。

どちらが自身に適しているかは、一人ひとりのキャリア目標やライフスタイルに合わせて考えなければなりません。外資系でのスピーディなキャリアアップを目指すか、内資系での安定したキャリアパスを重視するか、それぞれの特徴を理解した上で適切に選択することが大切です。