「派遣型CRA」キャリアの走破地図|CRAmap
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受託型(CRO)CRAと派遣型CRAの違い

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目次INDEX

医薬品の開発を支えるCRA(臨床開発モニター|Clinical Research Associate)は、臨床試験がプロトコルや規制に従って適切に実施されていることを確認する職種で、治験の進行とデータの品質をモニタリングする役割を担います。

CRAには、製薬企業から委託を受ける「受託型CRO(Contract Research Organization)」で働く場合と、製薬企業に直接所属する場合の2タイプがあり、同じCRAでも働き方や業務内容、キャリアパスなどに大きな違いがあります。そして、どちらを選ぶかによってCRAとしての成長スピードやキャリア形成も変わっていきます。

ここでは、受託型(CRO)CRAと製薬企業CRAそれぞれの特徴や業務内容、キャリアパスについて詳しく解説します。

受託型(CRO)CRAと
製薬企業CRAの働き方

仕事のイメージ

>受託型(CRO)CRAは、製薬企業から委託を受け、臨床試験のモニタリングや進捗確認、データ収集の適正性を確認する役割を担います。複数の製薬企業の案件を並行して担当することが多く、プロジェクトの対象疾患や治験フェーズも異なるため、柔軟な対応力が求められます。

たとえば、ある日にはオンコロジー領域の試験を担当し、またある日には糖尿病治療薬の試験を担当する、といったスタイルで、さまざまな案件を短期間で経験できるのが大きな特徴です。CRAとして業務の幅が広がりやすく、効率的に多くのスキルを身につけることができるでしょう。

一方、製薬企業CRAは社内の治験プロジェクトに長期的に関与し、治験の設計段階から市場投入に至るまでの一貫した試験のモニタリングを担当します。新薬開発では市場投入までに10年以上を要する場合もありますが、通常、製薬企業CRAはプロジェクトの開始から終了まで一貫して関わることになるでしょう。業務が特定の治療分野や疾患に集中する傾向にあるので、専門知識を蓄積しやすい環境だといえます。

また、長期間のプロジェクトであれば、その全体像を把握しながら戦略的な視点で業務を進められるのも魅力です。

受託型(CRO)CRAと
製薬企業CRAの業務の特徴

次に、それぞれの業務の特徴について詳しく見てみましょう。

受託型(CRO)CRA:多様な
プロジェクト管理と柔軟な適応力

前述のとおり、受託型(CRO)CRAは複数のプロジェクトを同時進行で担当することが多いため、効率的なプロジェクト管理能力、スケジュール管理能力が求められます。そしてプロジェクトごとに対象疾患や開発段階が異なることを考えると、疾患に対する幅広い知識やマルチタスク能力も必要です。

がんや循環器疾患、糖尿病など、多岐にわたる疾患領域に関わることで、製薬業界全体のトレンドや最新の治療法に関する知識も豊富に得られるでしょう。

また、CROは製薬企業ごとに異なるレギュレーションや試験プロセスに対応するため、状況に合わせた柔軟な対応が求められます。そのような経験を通じて、CRAとしての幅広いスキルが磨かれるのと同時に、業界全体で必要とされる知識も身につけられます。

特にプロジェクトマネージャーやCRAリーダーといった管理職へのキャリアパスを目指すなら、こうした多様な経験が大いに役立つはずです。

製薬企業CRA:長期的な視点での
プロジェクト参画と
深い専門知識の習得

製薬企業CRAは、自社製品の臨床試験を長期的に担当します。前述のとおり、市場投入までに長期間を要する案件も多いことから、同じプロジェクトに長く携わることで製品への理解も深まり、試験の一貫性やデータの信頼性も高められます。特定の疾患領域を集中して担当することで、その分野の専門知識が自然と身につき、医薬品の開発から販売までの一連の流れを深く理解できるでしょう。

また、製薬企業CRAは社内での開発戦略に関わる機会も多く、他部門との連携によって包括的な視点で医薬品開発に貢献できます。薬事部門やマーケティング部門と連携し、臨床試験のデータが実際の市場にどのような影響を及ぼすかについて理解を深めることも可能です。

長期的なスタンスで業務に取り組むことで、自社製品について戦略的な立場からの貢献も求められる点も製薬企業CRAの特徴のひとつです。

受託型(CRO)CRAと
製薬企業CRAのキャリアパス

受託型(CRO)CRAと製薬企業CRAでは、それぞれ異なるキャリアパスが用意されています。

受託型(CRO)CRA:プロジェクトマネージャーやリーダー職へのステップアップ

受託型(CRO)CRAは、複数のプロジェクトを通じて、がん、糖尿病、循環器疾患など多様な疾患領域や、第I相から第III相試験までの開発段階に対応するスキルを養うことができます。プロジェクトマネージャー(PM)CRAリーダーなど、より上位の管理職へのキャリアアップを目指しやすい環境にあるといえるでしょう。その経験は他のCROや製薬企業への転職にも有利に働き、フレキシブルなキャリア形成も期待できます。

さらに、受託型(CRO)CRAは自身の興味や目標に応じてキャリアを選択することが可能です。例えば、がん治療薬の試験に特化するスペシャリストを目指すか、複数の疾患領域で幅広いスキルを磨くジェネラリストを目指すかといったキャリアの選択肢があります。

製薬企業CRA:専門分野の知識を活かしたキャリア形成と社内異動のチャンス

製薬企業CRAは、特定の治療分野に特化した知識と経験を蓄積しやすい環境にあり、社内での昇進や薬事、マーケティングなど他部門への異動を通じて幅広いキャリア形成を目指すことができます。

製薬企業で長く働けば社内のネットワークも築きやすく、安定してキャリアを構築しやすい環境です。

また、一般的に製薬企業は社内研修制度や資格取得支援制度が整っているため、CRAとしての専門性を高めるだけではなく、新しいスキルを習得する機会も豊富です。そのような背景からも、製薬企業CRAは長期的な視点でキャリアを深め、専門的なポジションでキャリアを高めていきやすいといえるでしょう。

summary
編集チームより

受託型(CRO)CRAと製薬企業CRAには、それぞれ異なる特徴と魅力があります。受託型(CRO)CRAは幅広いプロジェクトに携わりながら多様なスキルを磨ける環境にあり、柔軟なキャリア形成を目指しやすいのが第一の特徴です。

一方、製薬企業CRAは長期にわたって特定の治療分野に従事することで専門性を高められ、社内でのキャリアパスも充実しているので安定した成長が期待できます

将来的なキャリア形成を考える際には、自身が目指すビジョンや高めたいスキルに応じて、適した道を選ぶことが大切です。自分の理想に合った働き方を見つけ、CRAとして充実したキャリアを築いていきましょう。